スーパーコンピュータ「京」が世界一を奪還

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前回2014年11月のランキングでは「京」は第2位だったのですが、ドイツのフランクフルトで開催中のHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング:高性能計算技術)に関する国際会議「ISC2015」で7月13日(日本時間7月14日)に発表されたGraph500ランキングでなんと1位を奪還したことが判明しました。

スーパーコンピュータ「京」がGraph500で世界第1位を奪還 | 理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/topics/2015/20150714_1/

今回Graph500の測定に使われたのは「京」が持つ8万8128台のノードのうち、8万2944台となっており、約1兆個の頂点を持ち16兆個の枝から成るプログラムスケールの大規模グラフに対する幅優先探索問題を0.45秒で解くことに成功した、とのことです。

1位から10位は順に以下のようになっています。(http://www.graph500.org/

順位 システム名称 設置場所 ベンダー 国名 ノード数 プログラムスケール GTEPS
1 K computer 理研 計算科学研究機構 富士通 82,944 40 38,621
2 Sequoia ローレンス・リバモア研 IBM 98,304 41 23,751
3 Mira アルゴンヌ研 IBM 49,152 40 14,982
4 JUQUEEN ユーリッヒ研 IBM 16,384 38 5,848
5 Fermi CINECA IBM 8,192 37 2,567
6 天河2A 国防科学技術大学 NUDT 8,192 36 2,061
7 Turing GENCI IBM 4,096 36 1,427
7 Blue Joule ダーズベリー研 IBM 4,096 36 1,427
7 DIRAC エジンバラ大学 IBM 4,096 36 1,427

補足説明

  1. スーパーコンピュータ「京(けい)」
    文部科学省が推進する「革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の構築」プログラムの中核システムとして、理研と富士通が共同で開発を行い、2012年に共用を開始した計算速度10ペタフロップス級のスーパーコンピュータ。「京(けい)」は理研の登録商標で、10ペタ(10の16乗)を表す万進法の単位であるとともに、この漢字の本義が大きな門を表すことを踏まえ、「計算科学の新たな門」という期待も込められている。
  2. LINPACK
    米国のテネシー大学のJ. Dongarra博士によって開発された規則的な行列計算による連立一次方程式の解法プログラムで、TOP500リストを作成するために用いるベンチマーク・プログラム。ハードウェアのピーク性能に近い性能を出しやすく、その計算は単純だが、応用範囲が広い。
  3. TOP500
    TOP500は、世界で最も高速なコンピュータシステムの上位500位までを定期的にランク付けし、評価するプロジェクト。1993年に発足し、スーパーコンピュータのリストを年2回発表している。
  4. TEPS (Traversed Edges Per Second)
    Graph500ベンチマークの実行速度をあらわすスコア。Graph500ベンチマークでは与えられたグラフの頂点とそれをつなぐ枝を処理する。Graph500におけるコンピュータの速度は1秒間あたりに調べ上げた枝の数として定義されている。
  5. ノード
    スーパーコンピュータにおけるオペレーティングシステム(OS)が動作できる最小の計算資源の単位。「京」の場合は、ひとつのCPU(中央演算装置)、ひとつのICC(インターコネクトコントローラ)、および16GBのメモリから構成される。
  6. プログラムスケール
    Graph500ベンチマークが計算する問題の規模をあらわす数値。グラフの頂点数に関連した数値であり、プログラムスケール40の場合は2の40乗(約1兆)の数の頂点から構成されるグラフを処理することを意味する。
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